セルフネイルをしている方なら、トップコートというアイテムの存在は知っているでしょう。ジェルネイルの仕上げに必ず使うトップコートですが、カラーポリッシュネイルの場合は使っていないこともあるかもしれません。
たしかにジェルネイルと違って、カラーポリッシュネイルに必須でないものの、使うことでさまざまなメリットがあります。
ここでは、ネイルトップコートならではの役割や使い方、キレイに仕上げるための効果的な活用方法を解説します。セルフネイルを楽しむ方は、ぜひ参考にしてみてください。
ネイルのトップコートとは?
ネイルのトップコートとは、名前のとおり「ネイルのトップに塗る」アイテムです。ネイルの仕上げに使うと、ネイルのツヤ感がアップして、美しい指先に仕上げられます。また、単に美しくするだけでなく、ネイルの強度を高めるはたらきもあるので、アートネイルを保護したり、剥がれを防いでモチを良くしたりすることも可能です。
つまり、ネイルを美しく強度を高めてくれるのがトップコートなので、カラーポリッシュの仕上げには必須アイテムともいえます。
ベースコートとの違い
トップコートと似たようなアイテムに、ベースコートがあります。どちらもカラーポリッシュを塗る際に、絶対に塗らなければならないものではないという共通点がありますが、役割に大きな違いがあります。
トップコートは、カラーポリッシュのツヤ感をアップさせ、強度を高めるというのが役割です。一方のベースコートは、爪の表面をなめらかに整えて、カラーポリッシュとの密着性を高めるという役割を持っています。
お化粧でたとえると、ベースコートは化粧下地と同じような役割です。ファンデーションを塗る前に化粧下地を塗らないと、ファンデーションと地肌の密着性が弱く、浮いてしまうのと同じです。カラーポリッシュを塗る前には、ベースコートを塗るのが必須といえます。
ネイルのトップコートが必要な理由
ネイルの仕上げにトップコートを使うと、その分乾くまでに時間がかかってしまいます。早くネイルを仕上げたい場合は、乾くまでの数分間も面倒と感じるかもしれません。しかし、ネイルのトップコートが必要であることには理由があるので、美しい仕上がりを求める方は確認しておきましょう。
爪を保護することでネイルの持ちが良くなる
トップコートには爪を保護する役割があるので、ネイルの持ちが良くなります。ネイルが剥がれるのは、乾燥や紫外線、外部からの衝撃などが原因です。トップコートを塗っておけば、ネイルが剥がれたり変色したりする原因から爪を保護できるので、長期間美しい仕上がりを楽しめます。
ネイルデザインを固定できる
トップコートは、ネイルの強度を高めるはたらきがあるので、ネイルデザインを固定できます。ラインストーンやスタッズなど3Dタイプのネイルパーツを付けたときに、トップコートで仕上げれば、しっかりと固定することが可能です。
また、ネイルシールの上から塗布すれば、剥がれたりヨレたりすることもないので、キレイなネイルデザインを保てます。
ツヤやマットなど仕上がりが美しくなる
トップコートには、ツヤを出すタイプとマットタイプがあります。ツヤを出すタイプを使えば、ただカラーポリッシュを塗っただけの状態よりも、美しい光沢感を出すことが可能です。マットタイプを使えば、ツヤ感を抑えたクールな仕上がりになるので、自分好みの仕上がりを楽しめるのも魅力です。
ネイルのトップコートの正しい使い方
ネイルのトップコートは当然ですが、カラーポリッシュを塗り終わってから使います。ただし、美しく仕上げるためには、カラーポリッシュを塗るまでの工程も大きく関わってきます。カラーポリッシュを適当に塗ってしまうと、いくらトップコートを使っても満足できる仕上がりにはならないので、注意してください。
ここでは、トップコートを使うタイミングや使い方だけでなく、カラーポリッシュを塗る工程も合わせて紹介します。
➀爪の長さや形を整える
まずは、爪の長さや形を整えましょう。ネイルファイルで爪の長さを調整したら、好きな形に整えていきます。爪の形には、以下のような種類があります。
<爪の形の種類>
- 爪の先端を丸く整える「ラウンド」
- 爪の先端を少しシャープに尖らせる「ポイント」
- 爪の先端と側面を丸く整える「オーバル」
- 爪の先端と側面を直角に整える「スクエア」
- スクエアの直角部分を少し丸くする「スクエアオフ」
また、併せてスポンジバッファーなどで爪の表面をなめらかにする、余分な甘皮を処理するなど、爪自体もキレイに整えましょう。
②除光液・エタノールで爪表面の油分や汚れを除去する
爪を整えたら、次は除光液やエタノールで爪表面の油分や汚れを除去します。キッチンペーパーやコットンに除光液かエタノールを染みこませ、爪の表面をしっかりと拭き取るだけで、油分や汚れを除去できます。
爪に油分や汚れが付いたままだと、ポリッシュがはじかれたりムラになったりするので、たとえ目視でキレイに見えたとしても必ず除去してください。
③ベースコートを塗る
油分や汚れを除去したら、次はベースコートを塗ります。ベースコートは、塗りすぎるとヨレや剥がれの原因になるため、薄く塗り広げていきましょう。ボトルから刷毛を出してそのまま塗ってしまうと厚塗りになるので、ボトルの縁で刷毛をしごき、片側にだけベースコートをつけます。
爪の先端部分を塗った後、爪表面の中央から根元に向かって薄く塗ったら、そのまま爪先へ塗り伸ばし、サイド部分を根元から爪先という順番で塗り広げましょう。
④カラーポリッシュを塗る
ベースコートをしっかり乾かしたら、カラーポリッシュを塗ります。カラーポリッシュはベースコートと同様に、薄く塗り広げてください。塗る順番もベースコートと同じですが、重ね塗りをする場合は、最初に塗った分をしっかり乾燥させて、同じ工程を繰り返しましょう。
⑤トップコートを塗る
カラーポリッシュが完全に乾いたら、トップコートを塗ります。トップコートを塗る前は、カラーポリッシュが乾いていることを必ず確認してください。完全に乾いていないと、トップコートの刷毛の跡が付いてしまったり、ヨレてしまったりするので要注意です。
特にカラーポリッシュを重ね塗りしている場合、表面的に乾いているように見えても、乾ききっていないことがあります。爪先でネイルの端のほうを叩いてみて、硬く乾いているかを確認してから、トップコートを塗るようにしましょう。
ネイルのトップコートをキレイに仕上げるコツ
ポリッシュネイルでもジェルネイルでも、仕上げにトップコートを塗ることで、より美しくモチの良いネイルが完成します。ただし、ただ塗れば良いというものではありません。トップコートはクリアなので、適当に塗っても大丈夫というイメージがありますが、塗り方で仕上がりはまったく変わってきます。
特に難しいスキルは必要ありませんが、トップコートをキレイに仕上げるにはコツがあるので、塗るときにはこれから紹介するコツを意識してみてください。
カラーポリッシュが乾いてから塗る
トップコートを塗るうえで一番注意しなければならないのが、カラーポリッシュが完全に乾いてから塗るということです。乾いていない、もしくは半乾きの状態で塗ってしまうと、カラーポリッシュとトップコートが混ざってしまい、ヨレの原因になります。また、極細ラインやニュアンスなどアートネイルをしている場合は、ラインやニュアンスが滲んでしまうこともあります。
キレイに仕上げるためには、しっかり乾かすのがコツです。乾燥状態を確認するには、爪の端のほうを軽くちょんちょんと叩いてみるのがおすすめです。叩いてみて、くっついたりへこんだりする感じがなければ、指で表面を触ってみましょう。触ってみて、ベタつきがなければ乾燥しているので、トップコートを塗っても大丈夫です。
もし短時間で乾燥させたい場合は、ネイル用ドライヤーやヘアドライヤーの冷風を当てたり、ネイル用の速乾剤やスプレーをかけたりすると良いでしょう。
多めの量を塗る
カラーポリッシュは厚塗りではなく、薄く塗り重ねるほうがキレイに仕上がりますが、トップコートはたっぷりと塗るのがコツです。多めに塗ると、ツヤ感をしっかり出せます。
より美しく仕上げるには、爪の中央部分にたっぷりとトップコートを乗せて、そこから左右に広げるように塗りましょう。中央部分に膨らみを持たせることにより、縦のラインができるので、平らに塗るよりも立体的に仕上がります。
時間をかけずに、一気に塗る
トップコートを塗るときは、時間をかけずに一気に塗ることも覚えておきましょう。トップコートはカラーポリッシュよりも乾きが早いものが多いので、塗るのに時間がかかると塗り終わる前に表面が乾き、でこぼこができてしまいます。
塗り直せば良いと思うかもしれませんが、1度でこぼこができてしまうと表面を平らにするのはとても難しいので、一気に塗ってください。さらにツヤ感を出したい場合は、重ね塗りをしてもいいのですが、必ず最初に塗ったトップコートが乾いてから塗るようにしましょう。
ネイルのトップコートの選び方
ネイルのトップコートはどれも同じではなく、商品によって仕上がりが変わったり、塗りやすさが異なったりします。そのため、満足できる仕上がりにするためには、以下のような選び方をするのがポイントになります。
<ネイルのトップコートの選び方>
- 好みの仕上がりに合わせて選ぶ
- 塗りやすさで選ぶ
- 機能性で選ぶ
ここでは、これらの選び方について解説します。
好みの仕上がりに合わせて選ぶ
トップコートの仕上がりは、主に3つのタイプがあります。
<トップコートの仕上がり>
- ツヤタイプ
- マットタイプ
- ジェルネイルタイプ
基本的にトップコートはツヤタイプで、名前のとおりネイルをツヤツヤの仕上がりにしてくれます。このタイプは、光沢感や輝きなど、華やかな指先を求める方におすすめです。
マットタイプはカラーポリッシュのツヤ感を消して、すりガラスのように仕上がるトップコートです。ツヤを消すことでシックな色合いになるので、派手な色や濃い色でも上品に仕上げられます。
ジェルネイルタイプは、ぷっくりとしたジェルネイルのように仕上がります。普通のポリッシュでは立体感を出すのが難しいですが、ジェルネイルタイプを使えば、カラーポリッシュでもジェルネイルのような立体感のある特徴的なネイルが完成します。
このようにタイプごとに特徴が異なるので、好みの仕上がりにあったものを選ぶと良いでしょう。
塗りやすさで選ぶ
刷毛は、主に平型と丸型の2種類があります。
平型の刷毛は、爪へのフィット感があるので塗りやすく、ムラになりにくいのが特徴です。丸型は、刷毛に液をたっぷり含ませられるので、立体感のある仕上がりになります。
このように刷毛によって塗りやすさが異なるので、自分が扱いやすいものを選ぶのもおすすめです。
機能性で選ぶ
仕上がりや塗りやすさよりも、早く乾かしたい、保湿力がほしいという方は、機能性で選ぶ方法もあります。トップコートの機能は、「時短」や「ネイルケア」の2種類に分かれるのが一般的です。時短を求める方は速乾タイプ、ベースコート兼用の2wayタイプ、ネイルケアを重視する方は美容成分配合タイプを選ぶと良いでしょう。
まとめ
ジェルネイルの場合、トップコートを塗らないと完成しませんが、ポリッシュネイルの場合は必ず塗らなければならないものではありません。そのため、時間がかかるという理由から、トップコートを塗っていない方もいるでしょう。
しかし、トップコートを塗らない場合、仕上がりやモチが大きく変わってきます。トップコートを塗ることでツヤ感が増したり、ポリッシュやジェルが剥がれにくくなったりするので、ネイルを理想の状態に保つことが可能です。
プラスαの時間と手間はかかってしまいますが、トップコートはネイルをワンランク上にしてくれるアイテムなので、最後の工程に取り入れてみてください。