手のネイルケアはこまめにするけれど、フットネイルケアはついサボってしまうという方も少なくありません。サンダルを履くとき以外は人に見えない部分なので、忙しい毎日の中では、足のケアを後回しにしてしまうこともあるでしょう。
しかし、フットネイルケアをすれば、ネイルトラブルを予防できたり、素足にも自信がついたりするというメリットがあります。ここでは、フットネイルケアによる効果や足の洗い方、角質ケアなどのケア方法を紹介します。
フットネイルケアによる効果
足の爪は、手の爪ほど気にしないという方が多いかもしれません。そのため、気づいたら巻き爪になっている、足の乾燥がひどく見栄えが悪いなどのトラブルが起こる可能性があります。
靴下や靴で覆われている足は、何かあってもすぐに気づきにくいからこそ、フットネイルケアは重要です。ここでは、フットネイルケアをすることによって、どのような効果が得られるかを紹介します。
足の爪や皮膚のトラブルを予防できる
足の爪は、春から夏は紫外線で、秋から冬は湿度が大幅に下がることにより乾燥してしまいます。爪は3つの層で構成されているため、乾燥すると層が剥がれて、二枚爪になったり割れたりしやすくなります。
また、爪が乾燥した状態で爪を切ると、ヒビが入ることもあるでしょう。割れやヒビなどが入った爪は、緑膿菌などの細菌感染が起こるリスクが高まります。
さらに足の裏の皮は、歩いたり走ったりすることで刺激されて、固くなります。ここに細菌が繁殖すると、皮膚のトラブルが起こることもあるのです。フットネイルケアをして、足を清潔にしたり保湿をしたりすれば、このようなトラブルを予防することが可能です。
足の見栄えが良くなる
フットネイルケアをすれば、足の爪の形がきれいに整えられるので、見栄えが良くなるという効果もあります。「足の爪なんて誰も見ない」と思うかもしれませんが、入浴時や靴下などを脱ぎ履きするときに、必ず自分の目に入ります。また、夏は素足になることもあるので、気にする人は、足のお手入れができているかチェックしているかもしれません。
いずれにしても、乾燥してガタガタになった爪を見るより、甘皮もきれいに処理して爪の形が整っているほうが気分も良くなるでしょう。また、爪を整えるとネイルの持ちも良くなるので、フットネイルをする方はお気に入りのネイルを長期間楽しめます。
フットネイルケア方法➀足の洗い方
フットネイルケアというと、爪をきれいにすることにフォーカスしてしまうかもしれませんが、土台となっている足をしっかり洗うことが重要です。足は入浴する際に洗っていると思いますが、ささっと洗うだけでは、汚れを落としきれていない可能性があります。
ここでは、ケアの基本となる足の洗い方を紹介するので、洗うときの参考にしてみてください。
STEP1. 必要な道具を準備する
足の洗い方に決まりはありませんが、下記の道具を準備しておくことをおすすめします。
<足を洗うための道具>
- 爪ブラシ(もしくは使い終わった歯ブラシ)
- フットバス(ない場合は洗面器でOK)
準備ができたら、足を洗っていきましょう。
STEP2. 足をお湯に入れて温める
フットバスもしくは洗面器にたっぷりとお湯を張ったら、足をお湯に入れて温めましょう。シャワーをかけるだけでいいのでは?と思うかもしれませんが、しっかり温めると皮膚が柔らかくなるので、汚れが落ちやすくなります。
さらに、爪やかかとのケアを行いやすくなるので、足先の冷えや皮膚の硬さがなくなるまで、じっくりと温めてください。
STEP3. せっけんで足全体を洗う
足が温まって皮膚が柔らかくなったら、せっけん(ボディソープ)で足全体を洗います。このときに意識したいのが、足の指の間と爪の隙間です。これらの部分は、普通に洗うだけでは汚れが残りやすいので、注意してください。
手にたっぷりとせっけんを泡立てたら、手の指を使って足の指の間を広げながら、1ヶ所ずつ洗います。次に、爪ブラシに泡立てたせっけんを取り、優しく爪の隙間をブラッシングしてください。足の裏やかかとまでしっかり洗ったら、せっけんが残らないようにすべて洗い流します。洗い終わったら水分を残したまま、次の角質ケアを行いましょう。
フットネイルケア方法②かかとの角質ケア
足の裏は体の重みを支える部分で、さらにかかとは歩くときの衝撃を受けることから、角質がたまりやすいといわれています。かかとの角質を放置すると、乾燥してひび割れたり細菌が繁殖したりしてしまうので、洗うだけでなく、しっかりケアをすることが重要です。
ここでは、かかとの角質ケアについて解説していきます。
STEP1.必要な道具を準備する
フットケアアイテムは、各メーカーからさまざまな種類が発売されているので、準備が大変と思うかもしれません。しかし、最初は必要最低限のもので大丈夫です。
<かかと角質ケアの道具>
- かかと用スクラブ
- 化粧水(ローション)
- 保湿用クリーム
- コットン
- ラップ
かかと用スクラブ以外は、普段のスキンケアで使っているものを代用しましょう。
STEP2. スクラブでかかとをマッサージする
まずは、かかとをスクラブでマッサージします。かかとの角質が硬いとつい強くこすりたくなりますが、刺激を与えるとダメージによって、さらに角質が厚くなってしまいます。マッサージは、スクラブをかかとの上で転がすようなイメージで、優しく行ってください。
かかと全体をスクラブマッサージしたら、スクラブをシャワーでしっかり洗い流します。スクラブが残っていると肌荒れのもとになるので、完全に洗い流すようにしましょう。
STEP3. 化粧水を浸したコットンでかかとを覆い、ラップを巻く
スクラブを洗い流したら、化粧水を浸したコットンでかかとを覆います。化粧水はけちらずにたっぷりと使うこと、かかとをまんべんなくコットンで覆うことがポイントです。コットンでしっかり覆ったら、化粧水が蒸発しないように、ラップを隙間なく巻いてください。
化粧水を浸透させる時間の目安は、10~15分です。皮膚はある程度まで浸透すると、それ以上化粧水が浸透しないので、長くても15分以上行う必要はありません。
STEP4. 保湿用クリームを塗る
化粧水を浸透させたら、最後に保湿クリームを塗ります。保湿クリームは化粧水が蒸発するのを防ぎ、乾燥から肌を守るためのアイテムなので、必ず塗ってください。
ただし、保湿クリームがない場合は、ハンドクリームでも代用可能です。スクラブで敏感になっているかかとを、油分で優しく包むようなイメージで塗りましょう。
フットネイルケア方法③足の爪のケア
足を清潔にしてかかとの角質のケアをしたら、最後は足の爪のケアを行います。足の爪は硬く、爪切りなどでカットすると、割れたり二枚爪になったりしやすいです。しかし、フットバスによって爪が柔らかくなっているので、このタイミングで爪を整えましょう。
ここでは、足の爪のケアを解説します。
STEP1. 必要な道具を準備する
まずは、爪のケアに必要な道具を準備しておきましょう。
<爪のケアに必要な道具>
- 爪切り(爪切りニッパーなど直線刃のもの)
- エメリーボードや爪ヤスリ(180Gの少し粗めのもの)
- スポンジバッファー
- キューティクルプッシャー(ウッドスティックでもOK)
- コットン
- キューティクルリムーバーもしくはネイルオイル
- ガーゼもしくはウエットティッシュ
直線刃の爪切りがない場合は、普通の爪切りでも大丈夫です。
STEP2. 足の爪の形を整える
まずは、足の爪の形を整えます。足の爪の形は基本的にスクエアオフなので、爪の白い部分をまっすぐにカットしてください。次に、エメリーボードや爪ヤスリで、両側の角の尖っている部分を削りましょう。エメリーボードは、爪に対して直角になるようにあて、一方向に削るのがポイントです。往復させるとダメージを与えてしまうので、同じ方向に少しずつ削ってください。
STEP3. キューティクルリムーバーを甘皮部分に塗る
爪の形を整えたら、次はキューティクルリムーバーを甘皮部分に塗って馴染ませます。キューティクルリムーバーは、甘皮を柔らかくする効果があるので、馴染ませることで押し上げやすくなります。キューティクル専用のものがない場合は、ネイルオイルを甘皮部分や爪の周囲に馴染ませて柔らかくしましょう。
STEP4. 甘皮を押し上げてカットする
甘皮が柔らかくなったら、キューティクルプッシャーで優しく押し上げてください。キューティクルプッシャーは、強く押し上げてしまうと甘皮部分を傷つけてしまうので、ゆっくりと丁寧に押し上げるようにしましょう。
キューティクルプッシャーがない場合は、ウッドスティックにコットンを巻き付けたものや綿棒を使って、甘皮を押し上げます。甘皮はとても柔らかいので、ウッドスティックを使う場合も強くしないように気をつけてください。
STEP5. ネイルオイルで保湿する
ケアをした後は爪も乾燥しやすくなっているので、ネイルオイルで保湿をします。爪だけでなく、爪のまわりや裏側までしっかり塗って、マッサージをしながら馴染ませるのがおすすめです。ネイルオイルを塗らないと、細菌に感染したり割れたりすることがあるので、必ず塗って保湿をしましょう。
フットネイルケアの注意点
せっかくフットネイルケアをしたのに、逆にかかとががさがさになってしまった、爪にトラブルが起こったという場合は、ケアのやり方が間違っている可能性があります。ケアは特に難しいわけではありませんが、何でもやりすぎるとトラブルが起こってしまいます。
ここでは、フットネイルケアの注意点を紹介するので、ケアを行う前に確認しておきましょう。
角質を取りすぎる
角質が硬くなっていたり、ひび割れていたりすると、完全に取り除きたくなるかもしれません。しかし、角質も皮膚の一部なので、取りすぎると痛みや出血のもとになるので注意しましょう。
また、角質を取りすぎると皮膚を守るために再生が促され、より硬く厚みのある角質になってしまうため、取りすぎには要注意です。
甘皮処理をやりすぎる
甘皮処理では、爪にうっすらと残っている「ルースキューティクル」という薄皮部分だけを処理(取り除く)します。爪の根元にも厚みのある甘皮がありますが、この部分は細菌感染や乾燥を防ぐために、残しておかなければなりません。しかし、甘皮処理をやりすぎるとこの部分まで傷つけてしまい、痛みや感染などの症状が出ることがあるので、注意してください。
足の爪を切りすぎる
足の爪を切りすぎると、深爪や巻き爪の原因になるため注意が必要です。白い部分をすべて切ってしまうと、爪が指に食い込んでしまい、痛みを引き起こすこともあります。
爪の白い部分をカットするときは、数mmほど残して切りすぎないようにしましょう。
フットネイルケアをきれいに仕上げるポイント
フットネイルケアをきれいに仕上げるポイントは、下記の2つが挙げられます。
<フットネイルケアをきれいに仕上げるポイント>
- 保湿を徹底する
- ペディキュアを塗る
ここでは、2つのポイントを解説するので、きれいに仕上げたい方は参考にしてみてください。
保湿を徹底する
顔や手だけでなく、足の保湿もとても重要です。足の皮膚も保湿をしないと乾燥するので、肌や爪まわりががさがさの状態になってしまいます。これでは、いくら甘皮処理をして爪を整えても、美しい足とはいえません。
保湿は習慣にすることが重要です。特に、乾燥しやすいお風呂上がりに保湿クリームを塗るという習慣ができれば、今がどんな状態でもすべすべの美しい足に仕上がります。
ペディキュアを塗る
より美しい足にするには、ペディキュアを塗るのもおすすめです。甘皮処理をして形を整えた爪は、ペディキュアやジェルネイルをより美しく仕上げられるので、足も華やかになります。特に、素足にサンダルやミュールを履く季節は、フットネイルでワンランク上のおしゃれを楽しみましょう。
まとめ
フットネイルまでケアをするのは手がまわらないという方もいるかもしれませんが、一連のケア方法をマスターしてしまえば、それほど時間がかかることではありません。靴下やストッキングを履いたり脱いだりするときに、足の爪が美しく整えられていたら、それだけで気分もアップします。
もし、セルフケアではどうにもならないほどネイルトラブルがある場合は、一度プロのネイリストにケアしてもらうのもおすすめです。ネイルサロンでは、フットネイルケアのメニューもあるので、活用してみましょう。
見えない部分でも手抜きせず、フットネイルもしっかりケアをして、足先まで自信が持てる自分を目指しましょう。