最近は、100均でもネイルアイテムが購入できるので、気軽にセルフネイルにチャレンジする方が増えています。しかし、ジェルネイルは気軽にできる反面、ネイルオフをするときに「痛い」と感じる方も多いのではないでしょうか。また、ネイルサロンでオフをしてもらうときに、痛みを感じる方もいるでしょう。
爪が健康で正しいやり方でオフすれば、痛みを感じることはありません。そこで今回は、ネイルオフが痛い原因や対処法、未然に防ぐポイントを解説します。痛みを感じるのに我慢すると、爪の状態が悪化してしまうことがあるので、正しい対処法を学びましょう。
ネイルオフが痛い5つの原因
ネイルを楽しんだあとのオフ作業で痛みがあると、ネイルをするのが不安になってしまうかもしれません。セルフで行う場合だけでなく、サロンでプロにお願いする場合でも痛みを感じる可能性があるので、原因を把握しておくことが重要です。
ここでは、ネイルオフで痛みが出る代表的な5つの原因を解説します。
➀アセトンにより乾燥している
ネイルオフに使われる「アセトン」は、ジェルネイルを溶かすために欠かせない溶剤です。しかしアセトンは、爪や指先の水分や油分も一緒に奪ってしまうため、爪が白く濁る“白化”という現象や、乾燥でヒリヒリ痛む症状を引き起こすことがあります。
特にセルフでオフする場合は、過剰にアセトンを使いすぎる可能性があり、必要以上に乾燥を進めてしまうかもしれません。サロンでは、保湿を意識しながらスピーディーにオフしてくれますが、セルフだとケアを忘れてしまうことも多いようです。
アセトンを使ったタイミングで痛みを感じる場合は、使い方や保湿のタイミングを見直してみましょう。
②自爪を削りすぎている
ジェルネイルをオフする前には、表面のトップコートを削る「サンディング」という作業を行います。このときに力を入れすぎたり、長時間削ってしまったりすると、自爪まで削ってしまうことがあります。
削りすぎると爪が薄くなってしまい、オフの際にアセトンなどの溶剤がしみるような痛みを感じるかもしれません。セルフオフでは、削るときの力加減が難しく、ついつい削りすぎてしまうケースもあります。
サロンではほとんど場合、経験を積んだネイリストが適度な力加減で行ってくれますが、技術が未熟の場合は同じように爪を傷めてしまいます。
爪の痛みが気になるときは、削る量を減らしたり、ノンサンディングタイプのジェルを使ったりするなどの工夫をするのがベストです。
③もともと爪が薄い・弱い
もともと爪が薄かったり、乾燥したりしやすい人は、ネイルオフのときに痛みを感じやすい傾向があります。爪が薄いと、ちょっとした摩擦や薬剤でも刺激を受けやすく、ピリッとした痛みや違和感につながることもあるでしょう。
サロンでは、自爪の状態を見ながらなるべく表面を傷つけないよう丁寧にオフしてくれますが、未熟なネイリストやセルフオフの場合は力加減が難しく、自爪を余計に傷つけてしまうこともあります。
セルフでオフをする場合、爪が薄いと感じているのであれば、できるだけ摩擦や刺激を減らすように意識しましょう。
④指先や皮膚に傷がある
指先や爪周りに小さな傷があると、アセトンがしみたり削るときの刺激が強かったりすることで、痛みを感じやすくなります。特に、乾燥によってできたささくれや、無意識にできた小さな傷は気づきにくいため「なんでこんなに痛いの?」と思うこともあるかもしれません。
指先や手はいろいろな物に触れるので、傷があると雑菌が入ってしまうリスクもあります。指や手にトラブルがあると、ネイル自体できなくなってしまうこともあるので、オフをする前に傷がないかしっかり確認しましょう。
⑤ネイルマシンで摩擦熱が発生する
サロンなどで使われるネイルマシン(先端が高速回転する機械)は、スピーディーにジェルを削れる便利な道具です。ただし、回転スピードが速すぎたり、同じ場所に長く当て続けたりすると、摩擦熱が発生してジリジリと熱くなり、痛みを感じることがあります。特に自爪が薄かったり、マシンに慣れていなかったりする人は、爪への負担が気になるかもしれません。
サロンではプロが使うので、基本的に痛みを感じることは少ないかもしれませんが、不快に感じたときは遠慮せず「熱いです」と伝えましょう。セルフで使用する場合は、低速で優しく当てて、摩擦熱を出さないようにするのがおすすめです。
ネイルオフが痛いときの対処法
ネイルオフのときに痛みを感じたら、無理せずにその場で対処することが大切です。痛みの原因によって対応は変わりますが、ちょっとした工夫で負担を軽減できます。
ここでは、サロンでのオフとセルフオフ、それぞれに合った対処法を紹介します。
【サロン】痛みがあることをネイリストに伝える
オフ中に「熱い」「ピリッとする」などの違和感があったら、言いづらいかもしれませんが、我慢をせずネイリストさんに伝えましょう。
特に、自爪が薄かったり乾燥したりしている人は、ダメージを受けやすい状態になっていることもあります。少しでも不安がある場合は、施術前に「最近爪が薄くて…」と相談しておくのも良いでしょう。事前に伝えておけば、より優しく丁寧なケアをしてもらえます。
また、オフに関して、プロのネイリスト視点からのアドバイスがもらえることもあるので、少しの違和感でも気軽に伝えてみてください。
【サロン】フィルインネイルを選ぶ
爪が薄いわけでも乾燥しているわけでもないのに「毎回オフが痛い…」という方は、フィルインという技法がおすすめです。
「フィルイン」は、ジェルのベース部分を残し、カラーをした部分だけを削って新しいジェルを重ねる方法です。フィルインはアセトンを使わないので、乾燥や白化のリスクを大きく減らせることから、自爪への負担も軽減できます。
フィルインに対応しているサロンは限られますが、導入している場合は一度相談してみましょう。
【サロン】ジェルネイルをしばらくお休みする
もしも、オフの痛みが続いたり、自爪が薄くなってきたりした場合は、ジェルネイルをいったんお休みするのも大切な選択肢です。
ネイルはファッションの一部であり、おしゃれには欠かせないものかもしれません。しかし、ジェルネイルは爪の健康があってこそ楽しめるものです。
数週間〜1ヶ月ほど、何もつけずに保湿やケアに集中することで、爪の状態が整って健康になっていきます。どれぐらい休めばいいかは状態によって変わるので、ネイリストさんに相談しながら、自分にとってベストな休憩期間を見つけてあげましょう。
【セルフ】傷部分を油分でコーティングする
もし、指先や爪周りに小さな傷がある状態でオフする場合は、あらかじめワセリンやネイルオイルなどで傷部分をコーティングしておくのがおすすめです。コーティングをすると、アセトンが直接傷に触れるのを防げるので、しみるような痛みを軽減できます。
また、爪や爪周りが乾燥しやすい人は、傷がなくても事前に保護しておくのがおすすめです。オイルはオフ後の保湿にも使えるので、1本持っておくと何かと便利です。
【セルフ】アセトンが皮膚につかないようにする
アセトンが皮膚に直接つくと、乾燥や刺激の原因になります。特にセルフオフの場合、コットンやアルミホイルの巻き方によっては、皮膚までべったりアセトンがついてしまうこともあるでしょう。アセトンを長時間皮膚につけた状態は、皮膚にダメージを与えるので避けてください。
皮膚につかないようにするには、コットンを爪のサイズに合わせて小さめにカットし、できるだけ爪の範囲内でおさまるように貼るのがポイントです。また、必要以上にアセトンを使いすぎないように心がけましょう。
【セルフ】爪周りにオイルを塗って乾燥対策をする
アセトンによる乾燥対策として、オフの前後にネイルオイルをたっぷり塗っておくのもおすすめです。特にオフ後は、爪周りの皮膚も水分や油分が落ちてしまうので、保湿ケアをしっかり行うことが重要です。乾燥対策をしないと、爪や指先はちょっとの刺激でもダメージとなり、オフをするたびに痛みを感じるようになってしまいます。
オイルがないときは、ハンドクリームでもOKです。日々の保湿を習慣にしておくことで、オフ時のダメージを軽減する効果が期待できます。
【セルフ】なるべく自爪を削らないようにする
セルフでオフする場合、ジェルをしっかり落とそうとして自爪まで削ってしまうと、爪を傷つける大きな原因となってしまいます。
爪を傷つけないためにも、削るときはサンディングを控えめにして、力を入れすぎないように注意しましょう。また、削るのはジェルだけであることを意識することも重要です。無意識に削ってしまうと、自爪を削っているのに気が付かないこともあるので、注意する必要があります。
どうしても削ってしまう場合は、ピールオフジェルを使いましょう。ピールオフジェルをベースに塗っておけば、次回のオフのときに自爪への負担を減らせます。
ネイルオフの痛みを未然に防ぐ3つのポイント
「ネイルオフ=痛いもの」と思っている方も多いかもしれませんが、ちょっとした心がけで痛みを減らせます。
ネイルを楽しむうえで大切なのは、施術後の見た目だけでなく、爪の健康も守ることです。セルフでもサロンでも、日ごろからケアを意識しておけば、オフのときのトラブルやダメージを未然に防ぐことも可能です。
ここでは、今日からできる、ネイルオフの痛みを未然に防ぐ3つのポイントを紹介します。
➀丁寧なオフを心がける
痛みを未然に防ぐ一番の近道は、丁寧にオフすることです。無理に剥がしたり強く削りすぎたりすると、どんなにケアをしたとしても自爪が傷んでしまい、痛みを引き起こします。特にセルフオフでは、うまく取れないからといって、無理やり削ってしまう方も少なくありません。
オフをするときは、しっかりアセトンで柔らかくしてから、ウッドスティックなどで優しく落とすのが基本です。たとえ時間がかかっても、爪を守るためにはゆっくり丁寧に行うのが一番のコツです。
サロンでも「オフは丁寧にお願いしたい」と一言添えるだけで対応が変わることもあるため、伝えてみてください。
②こまめに保湿を行う
アセトンやサンディングによる乾燥は、痛みの大きな原因になります。そこで欠かせないのが、日々の保湿ケアです。特にネイルオフの前後は、爪と指先が敏感な状態になっているため、ネイルオイルやハンドクリームでこまめに保湿することが大切です。
オイルは1日2〜3回塗るのが一般的ですが、水仕事や指先を使う作業をしたあとは、必ず塗ることをおすすめします。保湿を続けていると爪がしなやかになり、割れにくくなるというメリットもあるので、こまめな保湿を習慣にしていきましょう。
③日常生活で爪に負担をかけないようにする
実は、日常生活の中でも知らないうちに爪に負担をかけているので、ダメージが蓄積していることがあります。
たとえば、過度に重い荷物を持ったり缶を開けるときに爪先を使ったり、指先で強い力を使ったりするだけでも、爪にダメージを与えてしまいます。こういった何気ない動作の積み重ねが、爪を薄くしたり、弱くしたりする原因になるのです。
また、洗い物やお風呂掃除などの水仕事も爪の負担になるので、特にネイルをしている期間は、指先に気を遣ってあげることが大切です。洗い物をするときはビニール手袋をする、爪に負担をかける作業は避けるなどを意識してみましょう。爪の健康が保たれていれば、オフのときも痛みが出にくくなります。
まとめ
ネイルオフのときに感じる痛みには、いくつかの原因があります。乾燥や過度なサンディング、爪の薄さ、摩擦など、どれも気が付かない間に起こっていることが多いからこそ、意識して予防することが大切です。
サロンに通っている方は、ネイリストさんに遠慮なく相談したり、フィルインやお休み期間を取り入れたりするのがおすすめです。セルフでオフしている方は、アセトンの使い方や爪の削り方、保湿などの工夫をするだけで、爪へのダメージを軽減できます。
オフをする際に大切なのは、無理せず丁寧に、そして爪をいたわる気持ちです。爪が元気だとネイルをより楽しめるので、自分に合ったケア方法を取り入れながら、無理なくネイルを楽しんでいきましょう。