ジェルネイルやポリッシュネイルをオフしたときに、爪に縦線や横線が入っていることがあるかもしれません。健康な爪は、表面にでこぼこがなく、なめらかな曲線になっているのが特徴です。しかし、保湿不足やダメージなどが加わると、筋が入ったような状態になってしまいます。
爪は指の先端にあるので、想像以上にダメージを受けやすいパーツです。お手入れを怠るとトラブルが起こりやすくなりますが、しっかりと原因を把握してケアを行えば、縦線や横線を改善することが可能です。
そこで今回は、爪に縦線や横線が出る原因、目立たなくする方法やケア方法を紹介します。トラブルに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
爪に縦線が出る原因

爪に縦線が出る原因は、以下の4つが挙げられます。
<爪に縦線が出る原因>
- 加齢
- 乾燥
- 栄養不足
- 健康状態の悪化
本章では、これら4つの原因について解説します。
加齢
爪に縦線が目立つようになる大きな要因の一つが、加齢です。年齢を重ねると、皮膚や髪と同じく爪も保水力が低下するため、内部の水分や油分が減少して乾燥しやすくなります。その結果、爪の表面がなめらかさを失い、縦方向の溝として線が出やすくなるのです。
また、代謝の低下によって、爪の成長速度がゆるやかになることも影響しています。血流が悪くなると栄養が爪先まで届きにくくなり、強度やツヤが失われてしまうこともあります。
乾燥
爪に縦線が出る原因の一つとして、乾燥が挙げられます。こまめにハンドクリームを塗っていても、頻繁な手洗いやアルコール消毒、水仕事などによって、爪や爪まわりの油分や水分が奪われてしまいます。油分や水分が不足すると爪は硬くなり、表面に細かい溝が生じやすくなるのです。
また本来、爪には外部からの刺激を守る役割がありますが、乾燥状態が続くとバリア機能が弱まり、縦線や割れ、二枚爪などのトラブルを引き起こすことも少なくありません。さらに、季節による湿度の低下やエアコンの使用も乾燥を加速させるため、爪に縦線ができやすくなります。
栄養不足
爪に縦線が出る原因には、栄養不足も大きく関係しています。
爪は、皮膚や髪と同じくタンパク質を主成分として作られているので、必要な栄養が不足すると成長が滞り、表面が不均一になりやすくなります。特に、タンパク質の不足は爪の強度を低下させ、縦線や割れにつながるのです。
また、健康な爪を保つために欠かせない栄養素には、鉄や亜鉛、ビタミンB群なども挙げられます。これらが不足すると、血行不良や代謝の低下をまねき、爪に栄養が届きにくくなることで、溝や線が目立つことがあります。
健康状態の悪化
爪に縦線が現れる原因の中には、体の健康状態の変化や不調が関係している場合もあります。
慢性的な疾患や甲状腺の異常、貧血などがあると、爪の成長が不安定になり、縦線が目立ちやすくなります。体内の血流が滞ると、栄養や酸素が爪先まで届きにくくなり、爪表面の潤いが失われて線が刻まれることがあるのです。
また、長期間のストレスや睡眠不足も健康状態に影響するので、爪の状態に変化が出やすくなります。特に、突然深い縦線ができたり、線の色が濃く変化したりする場合は、体調不良の可能性があるため注意が必要です。
このような変化を感じたら、食生活や生活習慣を見直すとともに、必要に応じて医療機関で相談すると安心です。爪は、体全体の健康を映す鏡ともいえるため、異変を早めにチェックしてケアをしましょう。
爪に横線が出る原因
爪に横線が出る原因は、以下の4つが考えられます。
<爪に横線が出る原因>
- 過度なストレス
- 睡眠不足
- 外傷や圧力
- 栄養不足
爪の横線はボー線と呼ばれ、体調不良や病気のサインになることもあるので、要注意です。本章では、これらの原因について解説します。
過度なストレス
爪に横線が現れる原因の一つに、過度なストレスがあります。精神的なプレッシャーや仕事の疲労、家庭での緊張状態などで体に負担がかかると、爪の成長が一時的に停滞し、横方向の線として現れることがあるのです。
さらに、高熱や感染症などの肉体的なストレスも、同様の影響を与えることがあり、爪は体調の変化を敏感に反映します。ストレスが長く続くと、複数の横線が爪に並ぶこともあり、不健康な見た目になってしまいます。
睡眠不足
爪に横線が出る原因は、睡眠不足や生活リズムの乱れが挙げられます。
爪は1日に少しずつ成長していますが、成長ホルモンの分泌や細胞の修復は、主に睡眠中に行われます。睡眠不足が続くと爪の成長サイクルが乱れ、途中で成長が一時的に止まることによって、横線として現れやすくなるのです。
そのため、複数の横線が並んで見える場合は、慢性的な睡眠不足や不規則な生活が原因であることが多いです。また、睡眠不足は血行不良をまねき、爪に必要な栄養が十分に届かなくなるため、縦線や割れ、二枚爪のリスクも高まります。
外傷や圧力
爪に横線が出る原因としては、外傷や圧力も挙げられます。
指先をぶつけたり、爪を挟んだりするなどの物理的な衝撃は、爪の成長が一時的に止まる原因となり、その跡が横線として現れることがあります。日常生活では、硬い靴やスポーツによる爪先への圧迫、サロンでのジェルネイルやネイルオフ時の強い力なども影響するのが特徴です。
こうした外傷による横線は、爪が伸びると徐々に消えていくのが一般的で、病気のサインではない場合が多いです。ただし、同じ場所に何度も横線が出る、爪が割れたり変色したりする場合は、注意する必要があります。
栄養不足
爪にできる横線には、縦線と同じく栄養不足も大きく関わっています。爪は主にタンパク質からできており、健康的な爪の成長には鉄分、亜鉛、ビタミンB群などの栄養素が欠かせません。これらが不足すると、爪の成長が一時的に停滞し、横線として表れやすくなります。
特に偏った食生活や過度なダイエットは、爪に必要な栄養を十分に届けられず、縦線や横線、割れ、もろさの原因になります。また、胃腸の不調や慢性的な吸収不良も栄養不足に拍車をかけ、爪の健康に影響してしまうのです。
爪の縦線・横線を目立たなくする方法

縦線や横線ができている爪は、見た目の印象を損ねてしまう可能性がありますが、正しいケアで改善することが可能です。縦線や横線を目立たなくするには、以下のケアがおすすめです。
<爪の縦線・横線を目立たなくする方法>
- リッジフェラーを使う
- 爪を磨く
本章では、これらのケア方法について解説します。
リッジフェラーを使う
リッジフェラーは、爪表面のでこぼこをなめらかに整えるアイテムで、縦線や横線を目立ちにくくする効果が期待できます。
使い方は簡単で、爪表面に軽く塗布し、指先全体に均一に伸ばすだけです。爪のでこぼこを埋めることで、光が均一に反射して線が目立ちにくくなります。さらに、爪を保護する膜を作るため、爪割れや二枚爪の予防にもつながるでしょう。
リッジフェラーは、毎日塗ることで爪の乾燥を防ぎ、しっとりとした健康的な爪を保つサポートにもつながります。爪の表面のケアは、見た目だけでなく、爪自体の成長や強度を整えるためにも重要です。ネイルポリッシュの下地として使用することで、マニキュアの仕上がりも美しくなります。
簡単に爪の印象を改善できる便利なアイテムなので、日常のケアに取り入れていきましょう。
爪を磨く
爪を磨くことで縦線や横線のでこぼこを整え、光沢を出せます。爪磨きは、専用のバッファーや爪用の研磨器具を使い、爪表面を軽く擦るだけで簡単に行えます。磨く際は力を入れすぎず、爪の根元から先端に向かって、優しく滑らせることがポイントです。
磨くと光沢が生まれるので、縦線や横線が目立ちにくくなるほか、爪表面の汚れや古い角質も取り除けます。また、爪を磨いた後は、保湿剤やオイルを塗ることで乾燥を防ぎ、縦線の悪化を予防できます。
ただし、毎日磨いてしまうと爪が薄くなってしまうので、週に1~2回程度を目安に行いましょう。自然なツヤとなめらかさを維持しやすく、ネイルポリッシュの仕上がりも美しくなります。
爪の縦線・横線を予防する5つのケア方法
爪の縦線・横線を予防するには、以下の5つのケア方法が効果的です。
<爪の縦線・横線を予防する5つのケア方法>
- ➀爪や指まわりを保湿する
- ②ハンドマッサージを行う
- ③爪に必要な栄養素を摂取する
- ④生活習慣を整える
- ⑤爪の切り方に注意する
爪の縦線や横線を予防するには、毎日のケアが重要です。ただし、効果が出るまでには時間がかかるため、ケアはこまめに行ってください。この章では、これらのケア方法について解説します。
➀爪や指まわりを保湿する
保湿は、縦線や横線を予防する基本のケアです。乾燥した爪は、表面の水分や油分が失われ、爪の成長が不均一になり、線が目立ちやすくなります。トラブルの元となる乾燥を防ぐには、ハンドクリームやキューティクルオイルを使用し、爪全体と指先の皮膚までしっかり保湿することが大切です。
特に、手洗い後や入浴後は水分が蒸発しやすいため、このタイミングで保湿をするのが効果的です。また、保湿を続けることで爪に柔軟性が生まれ、割れや二枚爪も防げます。さらに、オイルやクリームを塗る際に軽くマッサージすると、血流が促されて爪に必要な栄養が届きやすくなるため、線を目立たなくする効果も期待できます。
保湿を毎日の習慣として取り入れて、健康的で美しい爪を目指しましょう。
②ハンドマッサージを行う
ハンドマッサージは、爪の健康を支える重要なケアです。指や手の血流を促すことで、爪に必要な酸素や栄養素が届きやすくなり、縦線や横線の予防につながります。
マッサージをするときはクリームやオイルを使い、指先から手首に向かって優しく押すように行いましょう。特に、爪の根元部分のマッサージは爪母に刺激を与えるので、健康的な爪の成長をサポートします。血行がよくなることで、爪の色ツヤも整いやすく、線を目立ちにくくすることも可能です。
また、マッサージには手の疲れをほぐす効果もあるので、毎日のリラックスタイムとして取り入れることで、ストレス軽減にも役立ちます。マッサージを習慣化すると爪の成長環境が整うので、見た目の美しさと強さを同時にサポートできるでしょう。
③爪に必要な栄養素を摂取する
爪の健康を保ち、縦線や横線を予防するには、栄養バランスを意識した食事が欠かせません。爪はタンパク質を主成分としており、鉄分や亜鉛、ビタミンB群、ケイ素などが不足すると成長が滞り、線が目立ちやすくなります。
これらの栄養素はさまざまな食材に含まれていますが、主要な食材には以下のようなものがあります。
<タンパク質>
- 鶏肉
- 豚ロース・豚もも肉
- しらす・鰹節
- 卵
- 油揚げ・木綿豆腐など大豆食品
<亜鉛>
- 牡蠣
- レバー類
- 牛肉類
- 生ホタテ貝
<鉄分>
- あさり・しじみ
- 豚スモークレバー
- コンビーフ
- かたくちいわし
<ビタミンB群>
- ビタミンB1:豚肉、鶏肉、大豆、玄米
- ビタミンB2:ホルモン内臓系、焼きのり、ハム、卵
- ビタミンB6:にんにく、鶏肉、まぐろ
- ビタミンB12:しじみ、あさり、いくらなどの魚卵、貝類
- ナイアシン:鶏むね肉、まぐろ、かつお
- パントテン酸:レバーやハツなどの内臓系、魚卵
- 葉酸:焼きのり、レバー、うに、枝豆、アボカド
- ビオチン:落花生など豆類、きのこ類、黄卵
<ケイ素>
- じゃがいも・かぼちゃ・アスパラ・ほうれん草などの野菜類
- わかめ・ひじきなどの海藻類
- 玄米・オーツ麦・ライ麦などの穀類
日々の食事にこれらを組み合わせることで、爪に必要な栄養素が行き渡り、縦線や横線の予防につながります。また、水分を適度に摂ると爪の柔軟性も保たれるので、健康的な爪の成長につながります。
④生活習慣を整える
爪の縦線や横線を予防するためには、日々の生活習慣を整えることが大切です。睡眠不足や過度なストレスは爪の成長に影響し、横線や縦線が出る原因につながります。そのため、十分な睡眠を確保し、規則正しい生活リズムを意識することが基本です。
また、過労や精神的な緊張をため込みすぎないことも重要で、適度な休息や趣味の時間を持つことが爪の健康を支えます。さらに、食事で栄養をバランスよく摂ることや水分補給も、爪の強さや柔軟性を保つために欠かせません。
血行不良もトラブルの原因になるので、簡単な運動を取り入れて血流を促すことも重要です。血行がよくなると、爪先まで栄養が届きやすくなり、縦線や横線の予防に役立ちます。
爪は体の末端部分であり、内側の健康状態を反映しやすいので、生活習慣を整えて内側からもしっかりケアしましょう。
⑤爪の切り方に注意する
爪の縦線や横線を予防するには、爪の切り方にも注意が必要です。爪を切る行為自体も負担となりますが、短く切りすぎたり角を深く切り込んだりすると、さらに負担をかけてしまいます。爪切りの負担は、亀裂が入ったり割れたりする原因になるので、線が入りやすくなります。理想的なのは、爪の長さを適度に保ち、角は軽くカーブをつけて丸く整えることです。
爪を切るときは、爪を軽く湿らせた状態で行うと、割れにくくなります。また、切る方向は一方向にそろえ、無理に爪を押し折らないようにすることも大切です。さらに、切った後は爪や指先の保湿をしっかり行うと、乾燥による縦線の悪化を防げます。
日常的に正しい切り方を意識することで、爪への物理的な負担を減らし、健康的でなめらかな爪を維持しやすくなります。ケアを習慣化することで、縦線や横線の目立たない、美しい爪を保つことが可能です。
まとめ
爪に現れる縦線や横線は、加齢や乾燥、栄養不足、生活習慣など、さまざまな要因が関係しています。縦線や横線が目立つようになっても、保湿や栄養補給、生活習慣の見直し、爪の切り方に注意するなど、日々のケアで改善や予防が可能です。また、リッジフェラーや爪磨きなどのアイテムを併用することで、線を目立たなくする効果も期待できます。
ただし、爪の変化は、体の健康状態のサインになることもあります。異常を感じた場合は無理に隠さず、生活習慣の改善や栄養補給、必要に応じて医療機関で相談すると安心です。
健康に問題がなければ改善できるので、日々のケアを習慣化して、健康的で美しい爪を目指しましょう。




